新潟日報デジタルプラス記事:新潟県央基幹病院の救急態勢、このままでは逼迫の恐れ…三条市「病状に合わせた受診を」と呼びかけ
2024年10月23日
新田の個人的意見を述べます。
医者でも難しいのに、非医療者の患者さんや患者さん家族のみなさんが、症状などから重症度を判断することは困難です。医者も実際に診察しないことにはその重症度を感じることができません。歩いてこられても重症、救急車で来られても軽症などたくさん経験します。できるだけ救急隊の方たちがトリアージしてくれますが、たとえ結果的に軽症・帰宅可でもやむを得ないことです。とはいっても新聞記事にあるようにまだ7000件を超える救急患者さんを余裕で診療できる体制はまだ当院にはありません。
そこで現在、当院MSWチームが中心となって、周囲の病院と協力して、安定した患者さんで入院継続が必要な場合の近隣病院への早期転院(当日・翌日)を勧めています。この場合一番負担をかけるのが転院で疲れる患者さん本人と転院のために仕事などを休んで時間を作らなければいけないご家族のみなさんですが、できるだけ多くの患者さんを受け入れるための手段としご理解をいただいているところです。その際の転院に病院救急車を用いて行うこともありますが、まだ全例病院救急車を使うことができず公的救急車も利用させていただいています。病院救命士さんの雇用も増やしていただいて来年度はもっと病院救急車を利用できるように計画しています。